IPO投資の存在を知った!でも少ない資金でどの証券会社から口座開設をすれば良いのか…?
SMBC日興証券をおすすめする理由を簡潔に述べると『当選が期待できる主幹事多数。当選辞退のペナルティと資金拘束がキツイけどもそのおかげで高い当選確率!』です。
この記事でご紹介すること
- SMBC日興証券のIPO実績(取扱数、主幹事数の多さ)
- SMBC日興証券のIPO抽選ルール(ステージ別抽選、同一資金重複申込不可、当選辞退でペナルティ)
目次
IPOについて
IPOは直近5年間で勝率75~90%の「ローリスクハイリターン」とされている投資です。
IPOについて
IPOは「くじ引き」なので、できるだけ多くの証券会社から抽選申込をすることで当選確率を上げることができます。
その中でも当選を期待できる最重要の証券会社の1つがSMBC日興証券です。
SMBC日興証券のIPO実績・取扱数
SMBC日興証券は国内5大証券会社(野村證券・大和証券・SMBC日興証券・みずほ証券・三菱UFJモルガンスタンレー証券)の一角で店舗型の大手証券会社です。
IPO取扱数
2020年IPO取扱数TOP5社
- 1位.SBI証券(85社)
- 2位.みずほ証券(62社)
- 3位.SMBC日興証券(52社)
- 4位.マネックス証券(50社)
- 5位.大和証券(43社)
直近5年間の年別取扱実績数
年 | 2016年 | 2017年 | 2018年 | 2019年 | 2020年 |
取扱数 | 64 | 71 | 66 | 61 | 52 |
主幹事数 | 13 | 11 | 20 | 20 | 16 |
2020年は取扱数、主幹事数ともに3位。直近5年間も取扱数、主幹事数は常に5位以内。関与率(全IPOの中から幹事を引き受ける率)も50~80%と非常に多くのIPOを取り扱います。

口座数
口座開設数TOP7社
- 1位.野村證券(532万)
- 2位.SBI証券(512万)
- 3位.楽天証券(500万)
- 4位.SMBC日興証券(354万)
- 5位.大和証券(339万)
- 6位.マネックス証券(190万)
- 7位.みずほ証券(181万)
もともと店舗型の証券会社ですが、ネットでの信用取引手数料を無料にしたり、dポイントで株を購入できる日興フロッギーで若年層の取込みを図ったり、顧客のすそ野を広げるために様々なチャレンジをしています。
IPO抽選ルール・仕組み
一部抽選に付す数量は、以下の(a)と(b)の方法を合わせて、当社で一般投資家のお客様へ配分する数量の最大15%目処とします。なお、可能な限り多数のお客様に配分が行われるよう、一部抽選による当選数量の上限は、一単元とします。
(a)お取引コースが総合コースおよびダイレクトコースのお客様を対象として、当社で一般投資家のお客様へ配分する数量の10%について、以下の方法により、同一条件・同一確率の抽選(同率抽選)を行います。
(b)同率抽選の結果、当選されなかったダイレクトコースのお客様を対象として、当社で一般投資家のお客様へ配分する数量の最大5%について、以下の方法により、当社が設定するお客様のステージに応じて当選確率が変動する抽選(ステージ別抽選)を行います。 ※募集等に係る株式等のお客様への配分に係る基本方針
抽選配分は最大15%をネット抽選(ダイレクトコース)に配分
SMBC日興証券は最大15%をネット抽選に配分します(85%は裁量配分)。
SMBC日興証券は引受けた株の最大15%をネット抽選に配分
『引き受けた株をどのくらいネット抽選に配分してくれるか』は、ネット抽選組にとって重要です。
他の国内5大証券会社(野村・大和・SMBC・みずほ・三菱)のネット抽選に配分する割合は大和証券の25%以外は10%なので、高いネット配分率と言えます。
10%は1口座1票の完全平等抽選
SMBC日興証券の当選数量の上限は1単元(100株)と規定されています。
どれだけ資金があっても当選できるのは1口座1単元なので、抽選は実質「申込口座」に対して行われます。
例えばSMBC日興証券に入金している資金が1億のAさん、5,000万のBさん、10万円の私の3人が公募価格1,000円、必要資金10万円のIPO抽選に参加した場合、当選確率は同じです。
平等!
申込口座に対して抽選が行われるため1人1票の完全平等抽選
5%は優遇抽選(ステージ別抽選)
SMBC日興証券の当選には通常の『当選』と『優遇当選』と2種類の当選があります。
自分口座と嫁様口座それぞれが当選したウイルテック(7087)を例に見てみましょう。
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IPO ウイルテック(7087)当選しまくり。全力申込みした抽選結果。
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優遇当選(自分口座)
当選(嫁様口座)
私は「優遇当選」、嫁様は「当選」。
この違いは嫁様は10%の完全平等抽選で当選、私は10%抽選で落選し、次の「ステージ別抽選」で当選したからです。
SMBC日興証券は2段階抽選を採用しており、まず完全平等抽選により10%分の当選者を決定します。その後落選者で再度「ステージ別抽選」し5%分の当選者を決定します(ダイレクトコース限定)。
- 10%・・・完全平等抽選(ここで当選したら「当選」)
- 5%・・・ステージ別抽選(ここで当選したら「優遇当選」)

出典元:SMBC日興証券
落選者で行われるステージ別抽選は預り資産・信用取引建玉金額によって抽選回数が変わる優遇抽選です。抽選される回数が多いほど、当選する確率も高くなります。
ステージ | 預り資産残高or信用取引建玉金額 | 抽選回数 |
プラチナ | 5,000万円以上 | 25回 |
ゴールド | 3,000万円以上 | 15回 |
シルバー | 1,000万円以上 | 5回 |
ブロンズ | 250万円以上 | 1回 |
預り資産残高、信用取引建玉金額は直近3か月間の月末平均残高で計算されます。新規口座開設含め最も顧客に有利な条件によりステージが判定されます。
庶民である我が家の自分口座のステージはもちろん?ブロンズ。嫁様はステージなし(0票)


抽選結果は当選か補欠(補欠は実質落選?)
SMBC日興証券の抽選結果は2パターンです。
抽選結果
- 当選(通常の当選、優遇当選)
- 補欠
当選・補欠当選・落選の3段階が一般的ですがSMBC日興証券には落選がありません。当選者以外は全員補欠。
補欠でも繰上げ当選を狙って購入申込みをすることは可能ですが、他の証券会社での補欠当選と比較すると、かなり低い繰上げ当選確率になると思われます。
抽選申込み時(需要申告時)に資金が必要
Q:申告金額分の買付可能額はいつまで押さえられていますか。
A:抽選時まで押さえさせていただいております。また、抽選の結果「当選」された場合には、引き続き募集申し込み代金相当の買付可能額を押さえさせていただきます。なお、抽選の結果「補欠」となった場合は、申告金額分の買付可能額は戻ります ※SMBC日興証券 よくあるご質問
SMBC日興証券は「前受方式」です。抽選に申込むためには、抽選参加申込み時(ブックビルディング参加時)に、申告代金相当額以上の資金を入金しておく必要があります。
購入可能な買付余力が口座にないと、抽選参加申込みをすることができません。
抽選申込みを行うと資金は拘束され買付余力から引かれます。
抽選が終わり当選の場合は引き続き拘束され、補欠の場合は解放されます。
補欠で繰上げ当選を狙って購入申込みをした場合は、再度資金が拘束されます。
ポイント
- 抽選申込み時に資金が必要
- 抽選申込み後、抽選結果判明時まで資金拘束される
- 補欠時は資金解放、当選時は引き続き資金拘束。購入辞退で解放
同一資金重複申込不可
複数のIPO抽選に申し込む際、それぞれの銘柄の資金が証券口座に必要な証券会社と、同一の資金で複数の銘柄に抽選申し込みができる証券会社があります。
抽選申込時に資金が拘束されるSMBC日興証券はそれぞれの銘柄の資金が証券口座に必要な「同一資金重複申込不可」の証券会社です。
同一資金重複申込不可
- IPO【A】必要資金15万円
- IPO【B】必要資金20万円
- IPO【C】必要資金30万円
ABCのIPO抽選に申込むにはそれぞれの資金(合計65万円)が必要
年間50~60件のIPOを取り扱うため、複数のIPO抽選の時期が重なることは頻繁に起きます。そのときにどう資金を配分するかは少ない資金のIPO投資家の悩みの種のひとつです。
未成年口座は作れるがネット抽選申込みはできない
親権者の同意があれば未成年口座を作ることができます。日興イージートレード(オンライントレード)の利用も可能です。
ただし未成年口座は総合コース(店頭取引)からのみIPOに抽選参加申込み可能です。
ネット申込みのダイレクトコースからは抽選申込みはできません。


当選辞退はペナルティあり
Q:当選後の辞退(当選の取消)はできますか。
A:日興イージートレード募集申込期間に、「需要申告・募集申込状況詳細」画面より当選の辞退(当選の取消)が可能です。また当選後、募集申込期間内に募集申し込みを行っていただけなかった場合も、当選を辞退(取消)したものとみなします。
ただし、当選を辞退(取消)されるとその後のご利用について以下の制限を設けさせていただきますのでご注意ください。
- 日興イージートレードから新たな需要申告のお申し込みが一定期間出来なくなります。新たな需要申告のお申し込みは、辞退された日から1カ月目の応当日翌日より可能です(当選後、募集申し込みが頂けなかった場合は、募集申込最終日から1カ月目の応当日翌日より可能です)。
- 既に他の銘柄で需要申告を行っている場合、すべて無効となります。(既に既に他の銘柄で需要申告を行っている場合、すべて無効となります。(既に募集申し込みをされているものは有効です)。集申し込みをされているものは有効です)
当選後の辞退は可能です。ただしペナルティがあります。
ペナルティ
- 1か月間需要申告できない(抽選に参加できない)
- すでに需要申告している銘柄が全て無効となる
IPOラッシュ時にSMBC日興証券で抽選申込みができないというのはかなりの痛手です。SMBC日興証券では「当選したら購入する」銘柄のみ抽選に参加するほうが無難です。

当選事例
IPO投資を初めてまだ2年の初心者ですが、先に挙げたウイルテック含め、SMBC日興証券で4回当選することができました。
ステムリム(4599)
I-ne(4933)
アクシス(4012)
ステムリムは公募割れ、ウイルテックは公募同値でしたが、I-neとアクシスは大きな利益となりました。

まとめ
自分の経験をもとに『当選が期待できる主幹事多数。当選辞退のペナルティと資金拘束がキツイけどもそのおかげで高い当選確率!』の理由をご説明させて頂きました。
この記事のまとめ
- SMBC証券は5大証券会社の一角
- IPOの実績、取扱数ともにTOPクラス
- 引受けた株の15%をネット抽選する
- 10%が1口座1票の完全平等抽選
- 5%がお金持ち有利のステージ別優遇抽選
- 抽選時に資金が必要
- 同一資金重複申込不可。銘柄ごとに資金が必要
- 当選後のキャンセルにペナルティあり
SMBC日興証券は抽選申込みの段階から銘柄ごと個別に資金が必要なため、IPOラッシュ時にはキツくなり資金配分に大いに悩みます。また当選後キャンセルのペナルティも厳しめです。
一方で抽選参加にある程度の壁を設けているために、当選確率が高くなると考えることもできます。
主幹事数も安定的に多く、IPO投資をするなら外すことのできない証券会社です。