IPO投資の存在を知った!でも少ない資金でどの証券会社から口座開設をすれば良いのか…?
三菱UFJモルガンスタンレー証券をおすすめする理由を簡潔に述べると『競争者(口座数)が比較的少なく、資金拘束も厳しめのため、主幹事のときは当選ができる証券会社』です。
この記事でご紹介すること
- 三菱UFJモルガンスタンレー証券のIPO実績(取扱数、主幹事数)
- 三菱UFJモルガンスタンレー証券のIPO抽選ルール(複雑な資金拘束、同一資金重複申込不可、当選辞退でペナルティ)
IPOについて
IPOは直近5年間で勝率75~90%の「ローリスクハイリターン」とされている投資です。
IPOについて
IPOは「くじ引き」なので、できるだけ多くの証券会社から抽選申込をすることで当選確率を上げることができます。
その中でも当選を期待できる最重要の証券会社の1つが三菱UFJモルガンスタンレー証券です。
優先順位が低く評価されているが?
2018年末からIPOを始めた私は、三菱UFJモルガンスタンレー証券からはまだ1回しか当選していません。
理由は色々ありますが、1つは「口座開設した時期が遅かったため」。
私の口座開設通知書です。日付は2019年10月11日。
三菱UFJモルガンスタンレー証券の口座開設はIPO投資を初めて1年後。これは私がIPO投資を始めるタイミングの情報収集で『さほど重要ではない』と判断したためです。

その後1年間自分なりにIPO投資を行ってみて「あれ…?もしやメチャ重要なのでは?」ということにようやく気付くのに1年間かかってしまいました。そしてようやく口座開設。
口座開設後、いきなり当選した
そしたら口座開設して1回目の主幹事IPO『メドレー(4480)』が当選してしまいました。

メドレーは公募1,300円に対し初値1,270円の公募割れ。上場当日1,313円で売却しトントンとなった、いわゆる「イマイチIPO」(その後爆謄し5,000円超えましたね…)。ただ、大きく公募割れしたわけでもなく、紙一重のIPOでした。
IPOは申込まないと当選しません。
資金の少ない庶民投資家が当選するには、多くの証券口座から申込むしかありません。そして少ないと言えども年間数回はコンスタントに主幹事を務める三菱UFJモルガンスタンレー証券は、ぜひ口座を持っておきたい証券会社です。
委託幹事のauカブコム証券も侮れない
ちょっと横道にそれますが、auカブコム証券について。
三菱UFJフィナンシャルグループであるauカブコム証券は、三菱UFJモルガンスタンレー証券の委託販売をしています。
三菱から当選本数のいくらかを回してもらうわけで、三菱が主幹事のときはauカブコムも期待度が上がります。
日本国土開発(1887)
オーケーエム(6229)
auカブコムはこれまで当選2回。委託販売のauカブコムの方が当選回数が多いという逆転現象が起きています。
資金に余裕があれば、三菱が主幹事のIPOではauカブコムも必ず申込むべきだと思います。
三菱UFJモルガンスタンレー証券のIPO実績・取扱数
三菱UFJモルガンスタンレー証券は国内5大証券会社(野村證券・大和証券・SMBC日興証券・みずほ証券・三菱UFJモルガンスタンレー証券)の一角で店舗型の大手証券会社です。
IPO取扱数
2020年IPO取扱数TOP20社
- 1位.SBI証券(85社)
- 2位.みずほ証券(62社)
- 3位.SMBC日興証券(52社)
- 4位.マネックス証券(50社)
- 5位.大和証券(43社)
- 6位.野村證券(41社)
- 7位.岩井コスモ証券(39社)
- 7位.岡三オンライン証券(39社)
- 9位.楽天証券(38社)
- 10位.岡三証券(37社)
- 11位.いちよし証券(33社)
- 12位.エース証券(31社)
- 13位.極東証券(26社)
- 14位.東洋証券(22社)
- 15位.三菱UFJモルガンスタンレー証券(19社)
- 15位.auカブコム証券(19社)
- 17位.松井証券(18社)
- 18位.東京東海証券(16社)
- 19位.丸三証券(15社)
- 20位.水戸証券(13社)
2020年IPO主幹事数TOP10社
- 1位.野村證券(22社)
- 2位.みずほ証券(21社)
- 3位.SMBC日興証券(16社)
- 4位.マネックス証券(15社)
- 4位.大和証券(15社)
- 6位.いちよし証券(5社)
- 7位.三菱UFJモルガンスタンレー証券(2社)
- 8位.東京東海証券(1社)
- 8位.岡三証券(1社)
- 8位.エイチエス証券(1社)
直近5年間の年別取扱実績数
年 | 2016年 | 2017年 | 2018年 | 2019年 | 2020年 |
取扱数 | 24 | 31 | 27 | 30 | 19 |
主幹事数 | 2 | 4 | 6 | 5 | 2 |
2020年は取扱数、主幹事数ともに少な目でした。ただIPOで主幹事を務める証券会社は限られています。
年間2~6件の主幹事を務めること。それがIPO投資にチャレンジするうえで三菱UFJモルガンスタンレーをハズせない最大の理由です。

口座数
口座開設数TOP7社
- 1位.野村證券(532万)
- 2位.SBI証券(512万)
- 3位.楽天証券(500万)
- 4位.SMBC日興証券(354万)
- 5位.大和証券(339万)
- 6位.マネックス証券(190万)
- 7位.みずほ証券(181万)
- ?位.三菱UFJモルガンスタンレー証券(150万?)
三菱UFJモルガンスタンレー証券は口座数を公表していません。
口座開設の広告展開に積極的ではないため、他の大手証券会社と比較すると口座数は少ないとされています。

IPO抽選ルール・仕組み
当該抽選により配分する数量は、弊社配分予定数量から機関投資家への配分数量を差し引いた数量の10%以上と致します。また、幅広いお客様への配分が行われるよう当該抽選による当選数量は原則、最低単元株数としております。
抽選配分は10%をネット抽選に配分
三菱UFJモルガンスタンレー証券は10%をネット抽選に配分します(90%は裁量配分)。
引受けた株の10%をネット抽選に配分
『引き受けた株をどのくらいネット抽選に配分してくれるか』は、ネット抽選組にとって重要です。
他の店舗証券会社と比較して一般的なネット配分率と言えます。
10%は1口座1票の完全平等抽選
当選数量は最低単元株数と規定されています。ということは100株。
申込む株数に上限はありません(株数に応じた買付余力は必要)が、当選するのは100株。
どれだけ資金があっても当選できるのは1口座1単元なので、抽選は実質「申込口座」に対して行われます。
例えば三菱UFJモルガンスタンレー証券に入金している資金が1億のAさん、5,000万のBさん、10万円の私の3人が公募価格1,000円、必要資金10万円のIPO抽選に参加した場合、当選確率は同じです。
平等!
当選数量は100株のため申込口座に対して抽選が行われる1人1票の完全平等抽選
抽選結果は当選か次点(次点は実質落選?)
三菱UFJモルガンスタンレー証券の抽選結果は2パターンです。
抽選結果
- 当初当選
- 次点
当選・補欠当選・落選の3段階が一般的ですが三菱UFJモルガンスタンレー証券には落選がありません。当選者以外は全員次点。
次点の注意
次点でも買付余力があれば繰上げ当選する可能性があります。当初当選の当選者が購入辞退を行った都度、繰上げ抽選が行われます。購入手続き期間の2営業日目10:00までに繰上当選しなければ「当選せず」と表示されます。

次点でも繰上げ当選を願って買付余力を残しておくべきですが、他の証券会社での補欠当選と比較するとかなり低い繰上げ当選確率になると思われます。
抽選申込み時(需要申告時)に資金が必要
Q:入金はいつまでにすればよいですか?
A:抽選申込時に、申込代金以上の買付可能額が必要です。申込代金は、「目論見書記載の仮条件の上限×申込数量」で計算します。
※三菱UFJモルガンスタンレー証券 よくあるご質問
抽選に申込むためには抽選参加申込み時に仮条件上限×申込数量の資金を入金しておく必要があります。
どれだけ申込んでも当選する数量は100株なので、実質仮条件上限の価格を100株分購入できる資金が必要です。
メモ
- 三菱UFJ銀行預金口座と自動振替契約(マネフリ)をしていれば銀行預金口座残高も買付可能額に含まれる
- 自動振替契約(マネフリ)をしていなければ証券口座に買付可能額が必要
購入可能な買付余力が口座にないと、抽選参加申込みをすることができません。
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複数銘柄に申込む場合、それぞれの資金が必要(同一資金重複申込不可)
Q:複数銘柄の申込みをする場合、いくら入金が必要ですか?
A:複数銘柄をお申込みの場合は、それぞれの「目論見書記載の仮条件の上限×申込数量」を合算した買付可能額が必要となります。
※三菱UFJモルガンスタンレー証券 よくあるご質問
複数の銘柄に抽選参加するにはそれぞれの銘柄分の仮条件上限×申込数量の資金を入金しておく必要があります。
同一資金重複申込不可
- IPO【A】必要資金15万円
- IPO【B】必要資金20万円
- IPO【C】必要資金30万円
ABCのIPO抽選に申込むにはそれぞれの資金(合計65万円)が必要
ただし抽選申込みでは資金拘束されないので、抽選申込み後に出金することは可能です。
資金拘束のタイミングは2パターン
三菱UFJモルガンスタンレー証券の資金拘束のタイミングは2パターンあります。
資金拘束のタイミング
- 三菱UFJ銀行預金口座と自動振替契約(マネフリ)をしていれば抽選日の6:00
- 自動振替契約(マネフリ)をしていなければ抽選日前営業日の22:00
抽選が終わり当選の場合は引き続き拘束され、次点の場合は解放されます。
三菱UFJモルガンスタンレー証券では買付余力のチェックが「抽選申込時」「「抽選直前」の2回行われます。そして2回とも複数の銘柄分の資金が必要です。
ポイント
- 抽選申込み時に申込む銘柄分の資金が必要
- 抽選申込み後に資金拘束はされないため、出金可能
- 抽選直前に再度申込む銘柄分の資金がチェックされ、合計額の資金が足りなければ全銘柄が対象外となる
結局のところ「抽選時に資金拘束される」に近いシステムです。
未成年口座は作れるがネット抽選申込みはできない
親権者の同意があれば未成年口座を作ることができます。
ただし未成年口座からネットでIPO抽選に申込むことはできません。
当選辞退はペナルティあり
Q:当選しましたが、購入辞退した場合、または購入手続期間内に手続きをしなかった場合、どうなりますか?
A:購入の権利がなくなり、購入していただくことができません。
また、「当初当選」のお客さまが購入辞退した場合、または購入手続期間内に手続きをしなかった場合は、以下の通りサービスを制限することがあります。
- 一定期間(2020年9月時点では、発生日より 1 ヶ月間)、抽選申込のサービスメニューが利用できなくなります。
- 抽選前の他銘柄へのお申込みを「申込取消」とします(ただし、発生日に当初当選(繰上当選/追加当選)となっている申込みは、「申込取消」になりません。)
※三菱UFJモルガンスタンレー証券 よくあるご質問
当選後の辞退は可能です。ただしペナルティがあります。
ペナルティ
- 1か月間抽選申込みできない
- すでに抽選申込みしている銘柄が全て申込取消となる

まとめ
自分の経験をもとに『競争者(口座数)が比較的少なく、資金拘束も厳しめのため、主幹事のときは当選ができる証券会社』の理由をご説明させて頂きました。
この記事のまとめ
- 三菱UFJモルガンスタンレー証券は5大証券会社の一角
- 年間数回は主幹事を務める
- 口座開設数は他の5大証券会社と比較すると少ない
- 引受けた株の10%をネットで完全平等抽選する
- 抽選申込み時と抽選時に資金が必要(資金拘束は抽選日前日)
- 同一資金重複申込不可。銘柄ごとに資金が必要
- 当選後のキャンセルにペナルティあり
三菱UFJモルガンスタンレー証券は実質抽選申込み時に銘柄ごとの資金が必要で、当選後辞退にペナルティもあります。主幹事数も飛びぬけて多いわけではないので、口座開設は後回しになりがちです(確かにSBI、大和、みずほ、SMBC、野村と比較すると優先順位は低いかも)。
が、IPOは主幹事からの抽選参加が何よりも重要です。平幹事だけの証券会社よりははるかに優先すべき証券会社です。