IPO投資の存在を知った!でも少ない資金でどの証券会社から口座開設をすれば良いのか…?
少ない資金で抽選参加を楽しむ庶民目線で「IPO投資で口座開設するならまずSBI証券から!」という理由をご説明させて頂きます。
この記事でご紹介すること
- SBI証券のIPO実績
- SBI証券のIPO抽選ルール
- IPOチャレンジポイントについて
目次
IPOについて
IPOは直近5年間で勝率75~90%の「ローリスクハイリターン」とされている投資です。
IPOについて
IPOは「くじ引き」なので、できるだけ多くの証券会社から抽選申込をすることで当選確率を上げることができます。
我が家4人のIPOチャレンジポイント
この記事で最終的に言いたいことは
「少ない資金の方は、SBI証券でIPO抽選に申込みしても一撃50万円以上の利益が出るプラチナIPOはなかなか当選しません。その代わり落選を続けていれば、10年後(くらい?)にはきっとプラチナIPOに当選します。その落選を続ける10年間の道中で奇跡の当選を願いながら、SBI証券で落選を積み重ねましょう」です。
それをご理解頂きやすくするために、まず我が家4人のIPOチャレンジポイントについてお話します。
我が家ではSBI証券で自分、嫁様、長男、長女4口座を開設し、IPO抽選に申込んでいます。
上から順に自分口座(256p)嫁様口座(199p)長男・長女口座(それぞれ175p)。
IPO抽選に申込みをし落選すると、IPOチャレンジポイントが1ポイントもらえます。
1回の落選で1ポイントもらえるため(時々多くポイントがもらえるキャンペーンがありますが)ざっくりいうと私は256回、嫁様は199回、長男と長女は175回、IPO抽選に申込み落選しているということです。

これのどこが「10年後(くらい?)にはきっとプラチナIPOに当選します。」につながるのか、順を追ってご説明します
SBI証券のIPO実績・取扱数
SBI証券のIPO実績についてご紹介していきます。
IPO取扱数
2020年IPO取扱数TOP5社
- 1位.SBI証券(85社)
- 2位.みずほ証券(62社)
- 3位.SMBC日興証券(52社)
- 4位.マネックス証券(50社)
- 5位.大和証券(43社)
直近5年間の年別取扱実績数
年 | 2016年 | 2017年 | 2018年 | 2019年 | 2020年 |
取扱数 | 76 | 86 | 86 | 86 | 85 |
主幹事数 | 13 | 8 | 11 | 7 | 15 |
2020年を含め直近5年間のIPO取扱数NO.1。関与率(全IPOの中から幹事を引き受ける率)も軽々と80%を超えています。

口座数
口座開設数TOP5社(2020年12月時点)
- 1位.野村證券(532万)
- 2位.SBI証券(512万)
- 3位.楽天証券(500万)
- 4位.SMBC日興証券(354万)
- 5位.大和証券(339万)
主要ネット証券7社(SBI証券、楽天証券、マネックス証券、auカブコム証券、松井証券、GMOクリック証券、岡三オンライン証券)の中で堂々の1位、全体でも野村證券と首位交代も間近の2位の大手証券会社です。

IPO抽選ルール・仕組み
抽選配分
まずSBI証券が引き受けた株の約40~50%がネット抽選の対象になります。
通常の証券会社のネット抽選配分は10~15%(店頭取引のお得意様に85~90%)程度なので、約40~50%は高い配分率と言えます。
ネット抽選の内、約60%が完全抽選、約30%がIPOチャレンジポイントのポイントが多い順に割り当てられます。
ポイント
- SBIが引き受けた株全体の約40~50%がネット抽選の対象となる。
- ネット抽選のうち約60%が完全抽選、約30%がIPOチャレンジポイント順の抽選になる
- 残りの10%は完全抽選、チャレンジポイント抽選に落選した中からSBIが当選者を決める
残りの10%についてはSBI証券が発表した「募集等に係る株券等の顧客への配分に係る基本方針(2021年1月15日改定、新旧対照表含む)」にこのように記載されています。
さらに残りの10%については、(前述の方法により配分されなかったお客様のお申込分を対象に、)お客様の投資についての知識、経験、資力といった「適合性の原則」の徹底を留意しつつ、当社との取引状況等を踏まえて当社が定めた配分基準に従い配分先を決定いたします。

SBIが1,000,000株(当選本数10,000本)を引き受けた場合
個人向けにネット抽選されるのは500,000株(当選本数5,000本)。
この当選本数5,000本のうち、3,000本が完全抽選、1,500本がIPOチャレンジポイント抽選、500本がSBI基準での配分となります。
「完全抽選」は資金力勝負(お金持ち有利)
60%の「完全抽選」は申込んだ口数に対して抽選が行われます。
例えば公募価格2,000円のIPOがあったとしましょう。申込む単元は100株なので、1口200,000円の資金が必要です。
資金が2億円のひとは、1,000口申込むことができます。資金が20万円のひとは1口しか申込むことができません。つまり当選確率に1,000倍の差が生じます。
SBIの完全抽選は口数に対して抽選が行われるため、資金力の差=当選確率の差となる
IPO抽選の「1口座1票制なので資金力は関係ない。なるべく多くの証券口座から抽選申込する」という基本戦略の中で、SBIだけは1口座に資金を集中させる方が有利、言い換えれば「お金持ち有利」のルールです。

同一資金重複申込み可能
IPO抽選が重なるときに悩ましくなるのが資金配分。
複数のIPO抽選に申し込む際、それぞれのIPO銘柄の必要な資金の合計額が証券口座に必要な証券会社と、同一の資金で複数のIPOに抽選申し込みができる証券会社があります。
SBI証券は同一資金重複申込可能です。
同一資金重複申込可能の証券会社
- IPO【A】必要資金15万円
- IPO【B】必要資金20万円
- IPO【C】必要資金30万円
資金30万円でABCのIPO抽選に申込むことができる

未成年口座開設可能
未成年口座の開設が可能と不可の証券会社があります。
そして未成年口座の開設が可能でも、ネットからIPO抽選に申込可能の証券会社と不可の証券会社があります。
SBI証券は親権者が口座開設していれば未成年口座が開設でき、未成年口座からネットでIPO抽選申込みが可能の証券会社です。
我が家も2つの未成年口座(長男、長女)からIPO抽選に参加しています。
IPOチャレンジポイントで資金力の差を吹き飛ばせ!


2019年のサーバーワークスの例
2019年に最も初値売りで利益が出たIPOはサーバーワークス(4434)。
公募価格4,780円に対し初値18,000円。当選したひとは初値売りで一撃1,322,000円の利益が出ています。
この時にサーバーワークスに当選するために必要だったIPOチャレンジポイントは450~500ポイントだったと言われています。


落選を続ければいつかは必ずプラチナIPOに当選することができるIPOチャレンジポイント制を、実例で先にイメージ頂きました。
落選する毎に1ポイントもらえる
IPOチャレンジポイントをもらう方法は至ってシンプル。
ポイント
- IPO抽選に申込み、落選したとき
- IPO抽選に申込み補欠当選した場合は、購入申込みをし落選したとき
当選したとき、補欠当選して購入申込みをしなかったときはポイントをもらえません。
ポイントが多い順に当選する
60%の完全抽選は資金力勝負。資金が多ければ多いほど当選確率は高くなります。
残り30%はIPOチャレンジポイントの多い順に当選します。
※申込み時にIPOチャレンジポイントを使用して申込むか、使用せずに申込むか選択するので、正確には「貯めてきたIPOチャレンジポイントを使用して申込んだ中からポイントの多い順)に当選します。
ポイントが無くなるのは当選したときのみ
1つの例外を除き貯めてきたIPOチャレンジポイントが減ること、無くなることはありません。
サーバーワークスの例で例えると、当選のボーダーが450ポイントに対して、自分は449ポイントで落選だった場合。あと1ポイントあれば!という意味では残念ですが449ポイントはそのまま戻ってきます。
『ハイ、残念。君のポイントでは当選に届かなかったよ。449ポイント還すからまた頑張って貯めてね』これだけです。
IPOチャレンジポイントが無くなるのはポイントを使用し見事当選したときのみ。


これが記事冒頭の「10年後(くらい?)にはきっとプラチナIPOに当選します。」の意味です。
申込み&落選を続けるイメージ
銀行の口座に100万円の預金があるなら、そのうちの30~50万円をSBI証券の口座に入金し、ひたすら抽選申込み&落選を続け、チャレンジポイントを貯めていきます。
どのくらいの資金が必要?
2020年に行われた94回のIPO抽選の中で、資金30万、40万、50万で抽選参加できた回数です。
抽選参加可能回数
- 資金30万円・・・84回(89%)
- 資金40万円・・・90回(95%)
- 資金50万円・・・93回(98%)
同一資金重複申込可能のSBI証券では、30万円の資金の入れっぱなしでほとんどのIPO抽選に参加&落選することができます。
途中で出金する必要ができたら?
証券口座に資金を入金し抽選申込み&落選を繰り返す中で、急にお金が必要になった場合。
必要な資金を出金するだけです。全額出金してもIPOチャレンジポイントは無くなりません。

落選を重ねる道中できっと当選します


SBI証券の抽選ルールが資金力勝負、言い換えればお金持ち有利なルールということに間違いはありません。ならば少ない資金の庶民投資家は5~10年レベルで落選を続けないといけないのか?というと、そんなことはありません。
SBI証券がそもそも主幹事数がNO.1=チャンスもNO.1なので、根気強く抽選参加を続けていけばチャレンジポイントに関係なく当選します。
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IPO まぐまぐ(4059)当選!この申込枚数で?SBIの意外な抽選結果
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私自身も2020年に利益が出るIPOに当選することができています(もちろんポイント未使用)。
口座には30万円しか入れていなかったので実質400株申込みのまぐまぐ(4059)で当選することができました(公募810円、初値3,400円、利益259,000円)。
結局のところIPO抽選は「くじ引き」なので資金が少なくても当選するときは当選します(逆もあります)。
これが記事冒頭の「落選を続ける10年間の道中で奇跡の当選を願いながら、SBI証券で落選を積み重ねましょう」の意味です。
リスクとデメリット
ここからはリスクとデメリットを考えてみます。
公募割れIPOに当選し、損失を出す可能性あり
いかにIPO投資が勝率75~90%のローリスク投資と言えども、投資は投資です。
公募割れするIPOに当選し、損失を出す可能性があります。
- 2020年のIPOで最もリターンの大きかったIPOはヘッドウォーターズの公募2,400円、初値28,560円、+2,616,000円
- 2020円のIPOで最もマイナスの大きかったIPOはニッソウの公募3,750円、初値2,800円、-95,000円
リスクに対しリターンの方がはるかに大きいIPO投資ですが、公募割れするリスクが高ければ、当選したIPOでも購入を辞退する判断力は必要です。

落選に耐え続ける忍耐力と時間
利益が出るIPOの当選確率は1%もありません。
連続当選することもあれば、300回連続で落選することもあると思います。落選が続くと「あ~もう2度と当選せんのじゃなかろうか?」と不安になります。
落選してもお金は1円も減りませんが、申込みに費やした時間は無駄になります。
IPOチャレンジポイント廃止のリスク
これはユーザーである我々にはどうすることもできませんが…。
将来、SBI証券がIPOチャレンジポイントを廃止(もしくは改悪)する可能性はあります。

2020年12月に上場したウェルスナビ(7342)。公募1,150円に対して初値1,725円。100株当選&初値売りで57,500円の利益となったIPOですが、この時のIPOチャレンジポイント当選のボーダーが200ポイント程度で、配分された当選株数は300株だったようです。57,500円×3で利益は172,500円。
1,000ポイント貯めて利益が一撃100万オーバーのプラチナチケットを狙うよりも、ウェルスナビのような「軽い」IPOでポイントを使用するほうが回転が早くて良いかもしれませんね。
通常の株取引に手を出し、損をするリスク
これはモロに私に当てはまります。
IPOに挑戦して2年目の2020年はそれなりに当選し利益を出すことができましたが、1年目の2019年は自分口座中心で抽選申し込みを続けていたこともあり、あまり当選することができませんでした(要は物量作戦の不足)。
1年目(2019年)
2年目(2020年)
そうなるとヒマです。そしてIPO抽選申込み用に証券口座だけはたっぷりある。
次に思うのは「IPOだけじゃなく、株の取引きすれば、儲かるんじゃね?」という甘い考え。
株の取引で利益を出すということは「ひとより株を安く買って、ひとに高く売る」ことです。初心者のサラリーマンが、知識も経験も努力も資金力も上の熟練トレーダーの方々に敵うハズがありません。短期的にうまくいっても、トータルでは損をする可能性の方がはるかに高い。
私は2019年に通常の株取引で損失を出しました。2020年は「時間軸を味方に付ける」積立NISAや節税のiDeco以外はIPOと立会外分売以外の株取引は自重するようにしています。
完全に個人的な考えですが「IPOは初心者におすすめのローリスクハイリターン」ですが、「初心者が株取引にのめりこむのはハイリスクローリターン」だと思っています。

まとめ
自分の経験をもとに「IPO投資で口座開設するならまずSBI証券から!」という理由をご説明させて頂きました。
冒頭にこの記事で最終的に言いたいことは
「資金の少ない方は、SBI証券でIPO抽選に申込みしても一撃50万円以上の利益が出るプラチナIPOはなかなか当選しません。その代わり落選を続けていれば、10年後(くらい?)にはきっとプラチナIPOに当選します。その落選を続ける10年間の道中で奇跡の当選を願いながら、SBI証券で落選を積み重ねましょう」と述べました。
この記事のまとめ
- SBI証券はIPOの実績、取扱数ともにNO.1。
- ほとんどのIPOの幹事になるためチャンスが多い
- 引受けた株の40~50%をネット抽選する
- 60%が完全抽選、30%がIPOチャレンジポイント抽選
- 完全抽選は資金力が多いほうが有利(少ない資金ではめったに当選できない)
- IPOチャレンジポイントを貯めていけばいつか必ず当選できる
- ポイントを貯める道中で当選が期待できる
- 損失を出すリスクがある
資金が多い方が有利。資金が少ない方でもIPOチャレンジポイントがあるSBI証券。
IPOチャレンジポイントは「当選者勝ち抜けルール」のため、制度が大きく変わらない限りいつか必ず自分に当選の順番が回ってきます。ポイントを貯めるためには早く「落選レース」を始めた方がより有利です。
これからIPO投資にチャレンジする方は、順番待ちの間で当選を願いながらポイントを貯め、10年後?にプラチナチケットを手に入れる前向きな「落選レース」に参加されてみてはいかがでしょうか。